2024.8.24
受験は十分な勉強時間の確保が必要となるため、「今までおこなっていた習い事をやめさせる」という決断をする家庭も少なくないでしょう。
しかし、小学校受験があるからといってやめさせるのではなく、子どもの性格や状況に応じて習い事を継続させるか判断するのがおすすめです。子どもの性格によっては、継続させた方が受験勉強にも好影響を与えるといったケースもあります。また、種類によっては小学校受験に役に立つ習い事もあるため、得られるメリットも把握したうえで習い事をさせるか決めるのがよいでしょう。
本記事では、小学校受験と習い事の両立に関するポイントや、受験に有効な習い事の種類、習い事を選ぶ際の注意点について詳しくご紹介します。
小学校受験に取り組んでいく際、習い事をやめて受験対策に力を入れるべきか、習い事を続けていくか、悩んでしまう親御さんも多いと思います。たしかに受験の準備と習い事の両立は難しいかもしれません。しかし、小学校受験を体験した家庭のなかには、受験本番を迎える年長の冬の時期にも「習い事を続けていた」といった家庭も少なくないのです。
小学校受験が控えているからといって、すぐに習い事を中断する必要はありません。子どもの様子を見ながら、どちらを優先するかを判断することが大切です。
子どもの意思や意見にも耳を傾け、「勉強に集中したい」と思うならやめるのもよいですし、「習い事は楽しいから続けたい」と感じているなら、継続させてあげるとよいでしょう。
ただ、場合によってはどうしても受験準備との両立が難しい場合もあるでしょう。そんな時はその理由を子どもにわかりやすく説明し、習い事を一時お休みしたり、頻度を減らしたりすることに納得してもらえるかもしれません。
小学校受験の準備と習い事を両立するのは簡単ではありませんが、習い事が受験にプラスの影響を与えることもあります。
たとえば、習い事に熱心に取り組むことで、子どもの集中力を伸ばすことが期待できます。「自分はこれが好き」ということに気づいて物事に取り組んだり、「これができるようになりたい」と達成したい目標をもって物事に取り組んだりする経験は、子どもの成長においてとても重要です。本人にやりたい気持ちがあって、真剣に続けられる習い事に出会えたら、その想いを尊重してあげるとよいでしょう。そのやりぬく力が受験においてもよい効果を発揮してくれるかもしれません。
また、習い事では、幅広い年齢の子どもたちや家族以外の大人たちと接することになります。さまざまな人と関わっていくことで、子どものコミュニケーション能力を育んでいけるでしょう。コミュニケーション能力を培っておくことで、小学校入学後も、多くのお友達と仲良くなれるきっかけにもなります。
習い事のなかには小学校受験にプラスとなるものもあります。ここでは、小学校受験に役立つ5つの習い事を紹介します。
それぞれ詳しく解説します。
水泳は脳の発達に良い影響を与えるとされています。冷たい水に顔をつけることや、水中でのさまざまな動作が脳の神経回路を活性化させるのです。この刺激によって、「シナプス」という神経細胞同士が接続していく部分の形成を促すとされているのです。このシナプスは3歳までの間が一番増えていくといわれており、シナプスが多いと脳内での情報処理が早くなります。情報処理が速くなると、問題を理解したり、解決したりする力の向上が期待できるでしょう。
小学校受験では、多くの学校で「運動」が受験科目となっています。受験の際はマット運動やボールつき(ドリブル)など、幅広い課題が出される可能性があるようです。そのため、体操教室やバレエ教室に通って、身体の動かし方・バランスの取り方などを身に着けておくと、さまざまな課題に対応しやすくなります。
指は「第2の脳」と呼ばれるほど、手や指先を使うことは脳へのよい刺激になるといわれています。そのため、ピアノを弾くときの細かな指先の運動は脳を刺激し、脳の発達に効果が期待できるでしょう。記憶力や思考力の向上にもつながるのでおすすめです。
また、ピアノを続けていくと手先や指先の器用さも身につきます。受験に限らず、生活のさまざまなシーンで役に立つでしょう。
2020年度より小学校での英語教育が必修化され、現在は小学校3年生から英語学習が実施されています。また、学校によっては英語教育に力を入れている小学校もあり、そのような学校に入学させる場合には、早い段階での英語学習がとても大切です。
まだ英語に抵抗がない幼児期から英会話に触れさせることで、自然に英語に慣れさせるようにしておくとよいでしょう。
小学校受験では数字に関する問題が数多く出題されることがあります。そろばんを習っておくことで、数字に関する問題に抵抗なく取り組めるようになるかもしれません。また、幼いうちから数字や計算に触れておくことで、小学校入学後も算数の授業に自信を持って取り組むことができるでしょう。
小学校受験の準備と並行して習い事を続ける場合、注意すべき点もいくつかあります。親御さんは「役立つ習い事を…」と考えるかもしれませんが、まず第一は「子どもが楽しんで取り組めるか」が重要です。ここから、習い事を選ぶ際の重要なポイントを紹介します。
それぞれ詳しく解説します。
まずは、子ども自身が興味・関心のあるものかどうかがもっとも重要です。受験に有効な習い事であっても、子どもが興味を示さなければ、集中して取り組むのは難しいかもしれません。子どもの興味・関心ややりたいことに寄り添い、その気持ちに寄り添って習い事を選ぶことが重要です。
習い事は、適度に継続して続けられるものを選ぶのがよいでしょう。過密すぎるスケジュールにしてしまうと、子どもの負担になりかねません。特に小学校受験と両立させる場合、頻度が多い習い事だと継続させることが難しくなってしまうかもしれません。余裕のあるスケジュールで継続できる習い事がおすすめです。
習い事のメリットが多いからといって、子どもに無理強いさせることはやめましょう。第一は「子どもが楽しんで取り組めるか」が重要です。楽しく取り組むからこそ、子どもにとって多くの学びがあったり、目標達成のために努力したりします。子どもが嫌がっている場合には、習い事を変更したり、辞めたりすることも選択肢として考えましょう。
小学校受験の準備と習い事を同時にするとなると、体力的にも時間的にも負担がかかり、子どもが疲弊してしまうことがあります。習い事が楽しいものからストレスに変わっていないかどうかを確認することが大切です。子どもが疲れているときは、必要に応じて習い事をお休みさせてあげてください。
学習に関して不安であれば、小学校受験専門の幼児教室も検討してみましょう。
習い事と学習の両立を目指している家庭では、「習い事は続けさせてあげたいけど、学習も十分に取り組んでほしい」とお考えと思います。そんな時に役に立つのが受験専門の幼児教室です。小学校受験を見据えた学習サポートはもちろん、学習習慣づくりのサポートや受験合格につなげるための計画立案、子どもや両親の悩み解決などもおこなってくれます。
最近では少人数制の幼児教室も増えており、子どもの特性や性格などを踏まえたうえで、一人ひとりにあったサポートを実施してくれます。習い事と両立させたいのであれば、受験専門の幼児教室を効果的に活用しましょう。
本記事では、小学校受験と習い事の両立の方法や、小学校受験に役立つ習い事、習い事を選ぶ際の注意点について説明しました。「受験に集中させないといけない」といった理由で習い事をやめさせるのではなく、子どもの意思や意見にも耳を傾け、習い事を継続させるか判断するのがよいでしょう。「子どもが楽しんで取り組めるか」を第一に考え、親子でよく話し合いながら習い事を選んでいきましょう。