2024.12.17
「親の職業は小学校受験の合否に影響はある?」
「親が経営者や医者だった方が有利じゃないの?」
小学校受験に臨む場合、どのような点が合否に関わってくるのか不安になりますよね。合格するためにも少しでも不安な気持ちは無くしておきたいものです。
結論から言うと、親の職業は小学校受験の合否に直接的には影響しません。しかし、親御さんの情報を確認したうえで親御さんの人間性や子どもへの関わり方、教育の仕方をチェックするため、間接的には影響する可能性があります。そのため、学校側が職業を確認する意図は理解しておくことが重要です。
本記事では、小学校受験の合否に親の職業は関係あるのか、親の職業を確認する意味について解説します。
小学校受験に臨むご家庭のなかには「うちは一般的な会社員だけど不利かな…?」とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか?しかし結論から言うと、直接的には関係ありません。
私立小学校の入学者の親だと、経営者や企業の役員、医師などが多いですが、それ以外にもさまざまな職業の人がいます。「経営者や企業の役員、医師じゃないと受験しても入学できないのでは?」と思われがちですが、そんなことは決してないのでご安心ください。
学校が親の職業を確認する意図としては、「どんな親御さんか」を確認するためです。親御さんの考え方や子どもへの関わり方、教育方針などを推察し、「これから入学してくれる子どものご家庭はどんな家庭環境なのか」を見ています。
また、小学校入学後は学費を払う必要があります。とくに私立小学校の場合は決して安くはない学費がかかるでしょう。そのため、合否に直接的には関係ありませんが「学費が払える経済力があるか」の判断材料になっている可能性はあり、間接的には影響している可能性があることは理解しておきましょう。
親の職業は直接的には影響しませんが、学校が確認するのにはさまざまな理由があります。理由は主に以下の4つです。
それぞれ詳しく解説します。
学校は、入学を希望する子どもと一緒に、親御さんのことも理解したいと考えています。
子どもの学力はペーパーテストで測れますが、基礎的な思考力や人間としてのマナー、生活習慣などは試験だけではチェックできません。乳幼児の場合、これらは日常生活を親御さんと過ごすなかで身についていくものといえるでしょう。そのため、学校側は親御さんの職業や経歴、人格などを参考として知りたいのです。
受験して入学する小学校は一定の学費が必要です。とくに私立小学校の場合は決して安くはない学費がかかります。学校によっては年間100万円ほどかかるところもあるでしょう。
そのため学校は、問題なく学費を払って小学校6年間を過ごせるかを確認する必要があるのです。その1つの判断材料として、親御さんの職業を確認しています。
ただし、学費が払える経済力があるかを確認しているとはいえ、親御さんが収入の高そうな職業でないといけないわけではありません。あくまで参考情報の1つとして確認しています。
小学校には学校行事や保護者会などがありますが、それらにどのくらい参加できそうかという点も確認しています。
全ての行事や保護者会に参加しなければいけないわけではありませんが、やはり学校としては極力参加してほしいという想いがあります。仕事が忙しすぎることで行事や保護者会にまったく参加できないということであれば「それほど興味がないのではないか」と判断されてしまい、受け入れづらくなってしまいます。
そのため、行事や保護者会に参加できるか確認するための情報として、親御さんの職業を確認しています。
これは先ほどの「どんな親御さんか知るため」にもつながりますが、「仕事にどんな想いを持っているか」を知ろうとしています。
仕事の種類を聞きたいだけではなく、どんな想いや熱意を持って仕事をおこなっているかを知りたいのです。なぜなら、その想いは、子どもの関わり方や教育方針に反映されるためです。
経営者や大企業の役員など見栄えの良い職業でも、想いや熱意を持っていなければあまり魅力的には感じません。同じ会社に長期間勤めて、想いや熱意を持っている親御さんの方が「子どもにも良い影響を与えていそう」と判断される可能性が高いでしょう。
小学校受験は、子どもの受験に対する姿勢も重要ですが、親御さんの受験への向き合い方もチェックされています。そのうえで学校は、面接や選考で以下のポイントをチェックしています。
それぞれ詳しく解説します。
受験はこれから我が校で学ぶ子どもたちを選考するものなので、学ぶ意欲が高い子どもに入学してほしいと考えています。学ぶ意欲は親御さんの教育方針によって身につくため、学校側もしっかりとチェックするでしょう。もし教育方針が定まっていなければ、子どもや受験に向き合えているのかと疑問視されてしまうかもしれません。
教育の難しさを理解しているからこそ、親御さんの教育方針や教育に対する関心を見極めようとします。教育に対する考えや子どもへの関わり方を示すことで、良い評価につながるでしょう。
また、親御さんの教育方針と、学校の教育方針につながるものがあるかという点も重要です。とても強い想いを持って教育に取り組んでいても、学校の教育方針と違えば良い評価にはならないかもしれません。
乳幼児にとって、もっとも信頼がおけるのは家庭です。もし家庭環境があまり良くなく、子どもが親御さんにおびえていたり、親御さんの顔色をうかがっていたりすると、自分の気持ちを十分に伝えられないといったような問題が起こるかもしれません。
自分の気持ちを十分に伝えられないのは、学校生活を楽しむうえで大きな問題です。学校という集団生活にうまく馴染めないかもしれません。
家庭環境だけですべて判断できるわけではありませんが、学校側は推察できる情報で判断します。家庭環境や子どもと親御さんの信頼関係はしっかりと確認されるでしょう。
親御さんの職業に関しては、子どもと親御さんの面接で確認されるケースが多いです。面接で聞かれた際には、以下のポイントを意識してみましょう。
職業について聞かれた時は、堂々と答えるようにしてください。「自分はただの会社員だけど大丈夫かな?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、先ほども触れたように合否に直接的には関係ありません。親御さんの仕事の種類だけを聞きたいのではなく、仕事にどんな想いを持っているかを知りたいのです。
堂々と答えることで、自分の仕事に想いや誇りを持っていることが伝わりますし、その姿勢が子どもの教育にも良い影響を与えていると評価してもらいやすいでしょう。職業で引け目を感じる必要は一切ないので、堂々と答えることを意識してください。
職業について詳しく聞かれた時は、仕事に対しての想いを具体的に答えるようにしましょう。
親御さんがその仕事をやり始めた理由や、想いや熱意、やりがいを感じる場面など、具体性を含めて話すことで親御さんの話に深みが増します。より親御さんの人間性が伝わりやすくなりますし、面接官に与える印象も大きく変わるでしょう。
そのため、聞かれた際にスムーズに話せるように、想いややりがいに関する具体的エピソードも準備しておくようにしましょう。
本記事では、小学校受験の合否に親の職業は関係あるのか、親の職業を確認する意味について解説しました。
親の職業は受験の合否に直接的には影響しません。しかし、職業を確認したうえで「親御さんはどんな人か」「学費が払える経済力があるか」などの判断材料になっている可能性はあります。また、親御さんの教育方針や家庭環境を見極めるために確認している可能性もあるので、学校が親の職業を確認する意図は把握しておきましょう。
社会的な地位よりも、「子どもの教育に良い影響を与えられる親であること」が何より重要です。職業で引け目を感じる必要は一切ないので、家庭で一丸となって受験に臨んでください。