2025.3.29
早稲田実業初等部は、東京都国分寺市にある私立小学校です。小学校から大学までエスカレーター方式で進学できるのが特徴で、とても人気が高い小学校となっています。しかし、首都圏にある私立小学校のなかでも難関と言われており、ハイレベルな問題に対応できるように十分な受験対策が必要です。
非常に難関な早稲田実業初等部ですが、今まで合格してきた子どもたちには傾向や特徴があるようです。その傾向や特徴を把握して対策することは非常に効果的と言えるでしょう。本記事では、早稲田実業初等部の試験の詳細や受かる子たちの特徴、合格のためにやるべきことについて解説します。
早稲田実業初等部は、東京都国分寺市にある私立小学校です。1901(明治34)年に開校し、120年以上の歴史がある由緒正しい学校となっています。「去華就実」(華やかなものを去り、実に就く)という教育方針を学校として掲げ、実業の精神を育みながら社会に多くの貢献をなしとげる人格の育成を目指しています。
早稲田実業初等部は、初等部から、中・高等部、そして早稲田大学までの一貫教育が基本です。高校まで進学した生徒は、ほとんどが早稲田大学各学部に推薦され入学しています。生徒本人が志望する学部、学科と、在学時におさめた成績、人物評価などを総合的に判断したうえで推薦されます。
初等部から、中・高等部、大学まで質の高い学習に取り組めることから、とても人気のある私立小学校です。
早稲田実業初等部は、首都圏にある私立小学校のなかでも難関といわれており、さらに志願者もとても多いです。2025年度の入学試験の結果は以下のようになっています。
男子 | 女子 | 合計 | |
---|---|---|---|
出願者数 | 629 | 562 | 1,191 |
受験者数 | 490 | 468 | 958 |
一次合格者数 | 123 | 67 | 190 |
最終合格者数 | 81 | 47 | 128 |
※引用:早稲田実業学校
以上のデータから、2025年度の倍率は約9.3倍となります。(出願者数/最終合格者数)
データから見てもわかるように非常に競争率が高く、入学には相当な学習量や努力が必要となるでしょう。
早稲田実業初等部の入学試験内容は、非公開となっており情報がありませんでした。
ただ、インターネット上には試験の情報が記載されているサイトもあり、その情報によると以下のように試験がおこなわれるとのことです。
一次試験のペーパーテストは、一般教養から思考力を問われるもの、試験官の話を聞いて解答するものなどさまざまです。個別テストでは感性や想像力が試されるもの、集団テストではお友達と協力できるか・言われた通りの行動ができるかなどが見られるようです。
二次試験は親子面接がおこなわれます。基本的には子どもに対する質問がほとんどで、質問の回答に合わせた会話が多くおこなわれます。そのなかで両親の想いや意見を聞くために、両親にも質問がおこなわれます。
競争率の高い早稲田実業初等部ですが、合格する子たちには特徴や傾向があるようです。
ここからは早稲田実業初等部に受かる子の特徴を4つ解説します。
早稲田実業初等部の合格には、学習を継続的におこなえることがとても重要です。
早稲田実業初等部のペーパーテストは非常に難しく、ハイレベルな問題に対応できるように十分な対策をする必要があります。「当たり前のこと」と思われるかもしれませんが、やはり継続的に学習に取り組める力は基礎中の基礎となります。入学するためにコツコツと学習を積み重ねたり、対策を実施したりすることで合格の確率は上がるでしょう。
また、早稲田実業初等部は入学した後が重要となります。初等部から、中・高等部、そして早稲田大学までの一貫教育が基本なので、常に学習の努力が求められます。「入学してからも真剣に学習に取り組めるか」という点も学校側は見ているので、その姿勢が感じられる子どもは有利になりやすいでしょう。
早稲田実業初等部は、「自ら学び、自ら考え、自ら創り出し、自ら表現する力を育てる」という教育方針があるように、自立心を育む教育をおこなっています。そのため、「日常生活において自分でやるべきことをきちんとやれるか」という点がしっかり見られています。
身の回りのことが自分でできるのは基本で、お父さん・お母さん頼りではなく「自分でやってみよう」と思える子は合格に近づきます。日常的に「自分でやる」という習慣を身につけておきましょう。
早稲田実業初等科は男女共学で、生徒の人数も多くなっています。そのなかでも「自分の気持ちや想いをしっかりと伝えられるか」という点は見られています。
自分の気持ちや想いを伝えることは、学校生活を充実させるポイントになります。入学してからできたお友達や先生と関わる際に、自分の気持ちや想いを伝えることで個性を表現できるためです。
早稲田実業初等科は「一人ひとりの児童を尊重し、それぞれが持っている個性の芽を伸ばす」という教育方針も掲げているので、個性の表現という部分は重要視しています。そのため、自分の気持ちや想いをしっかりと伝えられる子は有利になりやすいです。
試験では絵画や創作のテストもあるので、出されたお題に対して豊かな発想で表現できるかが重要です。日頃から色んなものに触れたり、色んな体験をしていると発想力が豊かになり、試験でもその能力が発揮できるでしょう。
また、絵画や創作のテストでは、試験官から「なんでこれを作ったの?」と質問をされることもあります。その際に、自分が発想したこと・思ったことをしっかり伝えられるかも重要となるので、日頃から子どもに問いかけてあげるようにしてください。
早稲田実業初等部に受かりやすい子どもには特徴があります。受験をするご家庭は、傾向や特徴を参考にして、子どもと一緒に受験準備を進めるとよいでしょう。ここからは、早稲田実業初等部に合格するためにやるべきことを紹介します。
学習は早稲田実業初等部の試験の傾向を考えて実施することが大切です。
どのような問題が出題されるのか過去問や問題集を解いて、さまざまな問題に慣れておきましょう。得意不得意が出ないようまんべんなく準備するのがおすすめです。
もしも家庭学習が難しければ、小学校受験専門の幼児教室を活用するのがおすすめです。小学校受験を見据えた学習サポートはもちろん、学習習慣づくりのサポートや受験合格につなげるための計画立案などもおこなってくれます。
早稲田実業初等部の入学試験は、ほかの受験者との集団行動や試験官との面接など、人と関わることが多いです。人との関わりやコミュニケーションは、人と関わることに慣れていなければスムーズにおこなうことは難しいでしょう。
そのため、日頃から親子同士のコミュニケーションや多くの人との関わりを増やすようにしておきましょう。人と関わることに慣れさせたり、自分の想いを伝えるトレーニングをしておくことで、実際の試験でもいつもの自分が発揮できます。
先ほども触れたように、早稲田実業初等部は「自分のことは自分でできるか」がチェックされます。そのため、洗濯物を畳んだり、両親と一緒に料理をしたりなど、生活習慣のトレーニングをしておきましょう。
身の回りのことを自分でやることも、日常的に実施して慣れていなければ本番でもできない可能性が高いです。日頃から親子で一緒に家事をおこなって、「自分でやる」という習慣を身につけておきましょう。
「受験のため」だけではなく、今後の人生においても重要なことを身につけられるので継続してみてください。
絵画・制作テストに向けたお絵描きや、運動・集団テストに向けた運動遊びも実施しましょう。
しかし、「ただ絵を書くだけ」「ただかけっこするだけ」ではなく、子どもの想いを表現するお絵描きや、子どもが考えて行動できるような運動遊びをおこなってあげましょう。そのなかで「なんでこれを描こうと思ったの?」「次はこうやって動いてみるともっと早く走れるかもね!」など声掛けをしてあげてください。
そうすることで、子ども自身の想像力や思考力が育まれていくはずです。
本記事では、早稲田実業初等部の試験の詳細や受かる子たちの特徴、合格するためにやるべきことについて解説しました。非常に難関な早稲田実業初等部ですが、受かりやすい子どもにはさまざまな特徴があります。傾向や特徴をもとにして受験対策をすることは非常に効果的といえるでしょう。
小学校受験は子どもだけが頑張るのではなく、親も含めて家族全員で取り組むことが重要です。子どもの成長を楽しみながら受験準備を進めましょう。